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或いはヨメさんとの不毛な戦いの記録
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スター・ウォーズダース・ヴェイダー光と影 (LUCAS BOOKS)

さしたる予告もなしに、いきなり発売されたスター・ウォーズ『ダース・ヴェイダー 光と影』。アメリカ本国では映画1作目公開30周年を記念して昨年発売されたらしい。
1500円超という値段からしてハードカヴァーかと思ったら、やや厚めのソフトカヴァーという体裁、しかも今までノベル部門には参入していなかったエフエックス社による出版物であったため、書店で本を見つけるまでにエライ苦労をしてしまった。

内容は、映画EP1からEP6までのストーリーのアウトラインをヴェイダー(=アナキン)の視点から描いたもの。
ストーリーはEPⅥのあたりから始まり、過去の回想形式で綴られる。
当然、ヴェイダーのいないところで起きている事については、割愛されているか、もしくは伝聞という形で補完され、話の流れに齟齬が生じないように配慮されている。
ただし、これを小説と呼んで良いものかどうか甚だ疑問であり、ページ数の制約もあってかストーリーのぶつ切り感は否めず、他の小説作品と異なり一個の独立したエンターティメントとして楽しむことはできない。
映画のプロットを、視点を変えて語っているだけであるといえるため、むしろ本編では語られなかったエピソードを集めた物語として読む方が適当だろう。
自分のように、SWサガに関してある程度の知識はあるが、色々な関連資料に全て目を通すほどディープではない、といった位のファンにとっては、この本で初めて目にするエピソードもあり、映画やノベライズでは語られなかった設定を知る上での資料的価値は高い。
例えばC-3POの名前の由来や、ヴェイダーとなったアナキンとの再会(!)。ルークの養親であるラーズ夫妻の死に纏わるアナキンとの因縁(!!)。そして、映画では触れられることのなかった「ヴェイダーがルークを自分の息子だと気がついた瞬間」についても、映画や、ノベライズでさえもサラリと描かれているが、この本ではそれこそダイレクトに語られている点で、非常に興味深い。
多少、翻訳にヘンなところも見受けられるが、結構トリビア的な楽しみ方もできるので、個人的に値段に折り合いがつくなら購入して損はないかもしれない。

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Hollow Earth & Other Stories: Hollow Earth and Other Stories

B.P.R.D.は、その名のとおり、ヘルボーイが抜けた後の超常現象捜査局の活躍を描くシリーズで、ヘルボーイの外伝的な位置づけにある。特に本作はヘルボーイが去った直後から描かれているため、残された他のメンバー達の後日譚的な意味合いも含まれている点で非常に興味深い。

「HOLLOW EARTH(大地の空洞)」
表題作でもあるこの物語は、事件の2年前にリズことエリザベス・シャーマンが自らのパイロキネシス(念動発火能力)をコントロールする術を見つけるべく、ウラル山脈の奥地にあるアガシャ寺院を訪れるところから始まる。
そして2年後の現在、ヘルボーイの居なくなったB.P.R.D.から、エイブ・サピエンもまた去ろうとしていた。
ある晩、エイブが自室で荷造りをしていると、突然サイコメトリー(精神感応能力)が発動し、リズが窮地に陥っていることを知る。
エイブはホムンクルスのロジャーや新たに加わったエクトプラズムマンのヨハンと共にリズの救出に向かう。しかし、そこには夥しい数の修道士の遺体とともに、魂の抜け殻となったリズが横たわっているのだった。

マイク・ミニョーラのファンならば、ミニョーラ以外のヘルボーイなんて想像できないし、読みたいとも思わないだろう。
しかし、本作は、アーチスト達がミニョーラの画風を真似ているため、比較的、違和感なく読み進むことができる。
まぁ、もともとミニョーラの画風もコロコロ変わる事で有名なのだが…。
殊に女性キャラクターについては、ミニョーラよりも女らしく描かれているくらいだ。
ストーリーも毎度ヘルボーイがナチの残党をタコなぐりにするというお決まりのミニョーラ節に比べ、複数のライターが加わっているためか、よりキャラクターの心理描写の掘り下げが深くなっている点に好感が持てる。
ミニョーラの醸す能天気な雰囲気と異なり、B.P.R.D.のシンボルでもある異能キャラクター達の悲哀が漂っている点で、映画にも強い影響を与えたことが伺える。

今回新たにB.P.R.D.に加わったヨハン・クラウスは生前は著名な霊媒師だったが、霊媒実践中に謎の事故に巻き込まれて生身の身体を失い、B.P.R.D.の科学者が作った金魚鉢を被ったジャンプスーツのような特殊な服によって実体を保っている。
指先からエクトプラズム体を放射して霊魂と会話したり、残留思念を読み取ることができる能力を持つ。
彼の質問を通して語られるヘルボーイは、エイブ達にとって友達以上の重要な存在であったことがわかる。

「THE KILLER IN MY SKULL(頭蓋の中の殺人鬼)」
「妖蛆の秘密」に登場した、クライム・ファイター“ロブスター・ジョンソン”の生前の活躍を描く短篇。
1938年のニューヨーク。科学者の連続殺人事件の真相を探るロブスター・ジョンソンの前に現れた驚愕の真実とは。
この作品を読めば「妖蛆の秘密」でロブスター・ジョンソンが描かれた不可解なひとコマの意味がわかるのでロブスター・ジョンソンのファンなら必見だろう。

「ABE vs SCIENCE(エイブ対サイエンス)」
エイブがロジャーを復活させるエピソードを描いた短編。

「DRUMS OF DEAD(死の太鼓)」
太平洋上を航行する船舶で起きる事件をエイブが解決する短編。
ミニョーラとは全く異なる作風のアーチストが描いているため、個人的には正直ちょっと受け付けにくい作品だった。

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The Chronicles Of Conan: The Curse Of The Golden Skull And Other Stories (Chronicles of Conan (Graphic Novels))

米ダークホース社から刊行されているクロニクル・オブ・コナンの第6巻(TMP)。
旧マーベル・コミック社から刊行されていたコナン・ザ・バーバリアン、35話~42話の全8話をリペイントしたものを収録。
今回は、表題作となった37話にペンシラーとしてニール・アダムス、40話にリッチ・バックラーを迎えている。それぞれの描くコナンを比較してみるのも面白い。(ちなみにカバーアートは37話の表紙。)
さて、以前から気になっていたのだが、ブッシマと共に、長らくコナンでインカーを務める、アーニー氏。
目次には アーニー・チャン(Ernie Chan)と記されているのだが、本編の表紙にはいずれもアーニー・チュア(Ernie Chua)となっている。
以前も述べたが、アメコミはアーティスト次第で画風がコロコロ変わるので、誰がどのパートを務めているのかを知る事は重要なポイントである。
別人なのか、兄弟なのか、ペンネームを使い分けているのか、それとも単なる誤植なのか不思議に思っていたのだが、調べてみると実はやっぱり同一人物で、アーニー・チャン(Ernie Chan)が正しい。
氏はフィリピン出身のコミック・アーティスト(ペンシラー及びインカー)なのだが、アメリカ入国時に当局が名前を間違えて書類を作成してしまったために、法律上の問題で、しばらくの間は正しい名前で公の出版物にクレジットできなかった、というのが真相らしい。
なお、余談だが氏は惜しくも02年に引退を表明している。

第6巻の収録作品、アーティスト及びインカーは以下のとおり。

35.THE HELL SPAWN OF KARA-SHEHR (Artist by Jhon Buscema,Inked by Ernie Chan)
36.BEWARE THE HYRKANIANS BEARING GIFTS
(Artist by Jhon Buscema, Inked by Ernie Chan)
37.CURSE OF GOLDEN SKULL (Artist by Neal Adams,Inked by Ernie Chan)
38.THE WARRIOR AND THE WERE-WOMAN (Artist by Jhon Buscema)*
39.THE DRAGON FROM THE INLAND SEA! (Artist by Jhon Buscema)*
40.THE FIEND FROM THE FORGOTTEN CITY
(Artist by Rich Buckler,Inked by Ernie Chan)
41.THE GARDEN DEATH AND LIFE! (Artist by Jhon Buscema, Inked by Ernie Chan)
42.NIGHT OF THE GARGOYLE! (Artist by Jhon Buscema, Inked by Ernie Chan)

*目次ではErnie Chanになっているが本編にはinkerのクレジットなし。

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Chronicles Of Conan: Shadow In The Tomb (Chronicles of Conan (Graphic Novels))

米ダークホース社のクロニクル・オブ・コナン第5巻(TMP)。
“コナン年代記”と題されたこのシリーズは、1970年から1993年まで刊行された米マーベル・コミック社版“コナン・ザ・バーバリアン”の復刻版であり、マーベルからコナンの版権と原稿を買い取ったダークホース社が年4巻ほどのペースで刊行している。
1巻に8-10話ほど収録され、現在12巻まで出ているが、全275話なので、完結するまでには少なくとも後5年以上はかかるだろう。

今回なぜいきなり5巻から紹介するかというと、この巻から全編ペンシルがジョン・ブッシマになったから。第5巻は27-34話が収録されているのだが、彼が担当を始めたのは25話からで、先の2話については、それまでペンシルを担当していたバリー・ウィンドソー=スミスの作品とともに第4巻に収録されている。
ご存知のとおり、アメコミは日本の漫画と異なり、ライター(ストーリー)、ペンシラー(素描)、インカー(ペン入れ)、ペインター(彩色)がそれぞれ別々の人間であり、共同作業によってコミックが制作されているため、例え同じシリーズでも途中で担当者が変わると、作風もまたガラリと変わってしまう。それが日本人がアメコミにとっつきにくい理由のひとつでもあるだろう。
しかし、コナンの場合はブッシマが長期間ペンシラーを務めていたので、「コナンと言えばブッシマ」というくらいファンの間ではイメージが定着しているのではないだろうか?

さて、第5巻の内容に関しては、ほぼ全編コミックのオリジナル・ストーリー。ただ立ってるだけでも極めつけのトラブルに巻き込まれてしまう野蛮人コナンが、美女を助け、悪人を懲らしめ、得体のしれない魔物を倒し、宝を手に入れて旅を続けるという普遍的なコンセプト。
ただし、30話“THE HAND OF NERGAL(ネルガルの手)”は小説のストーリーからコミックを起こしたものになっている。(原作はハワードの遺稿の断片を、リン・カーターが短編に仕立て上げたものらしい。)
全ページフルカラーなのだが、全てオリジナルの原稿をリペントしているため、元のコミックとはイメージが大分違うかも知れない。
そのへんの是非の判断は非常に難しいところで、ファンにとっても賛否両論だろう。事実、どのような経緯があったか知らないが、第8巻以降は、オリジナルを彷彿させる、比較的のっぺりとした単調なカラーリング路線に変更されている。
シンプルで一見手抜きのようにさえ見えるのだが、素画の荒々しい魅力を生かし、オリジナルのイメージを損なわないように配慮された結果なのかもしれない。
ところで、画像はダークホース社のサイトから失敬してきたものだが、それと言うのもAMAZONに掲載されている画像と実際の製品版のカバーのイラストが異なるんだけど、なぜなんだろう?もしかして版や刷によって違うのかな?

なお、第5巻の収録作品及びインカーは以下のとおり。

27.THE BLOOD OF BEL-HISSAR(Inked by Ernie Chua)
28.MOON OF ZIMBABWEI(Inked by Ernie Chua)
29.TWO AGAINST TURAN(Inked by Ernie Chua)
30.THE HAND OF NERGAL(Inked by Ernie Chua)
31.THE SHADOW IN THE TOMB(Inked by Ernie Chua)
32.FLAME WINDS OF LOST KHITAI(Inked by Ernie Chua)
33.DEATH AND 7 WIZARDS(Inked by Ernie Chua)
34.THE TEMPTRESS IN THE TOWER OF FLAME(Inked by Ernie Chua)

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Conan: The Frost-Giant's Daughter And Other Stories (Conan (Graphic Novels))

本日から10月というワケで、気分も一新、新たな記事を掲載したい。
…って言っても大した内容ではないので、期待しないように。
最近、翻訳モノにあきたらず、アメコミの原書にも手を出すようになってしまい、末期症状。
管理人のコナン好きは過去の記事の中で何度か言及しているが、昨年が原作者であるハワードの生誕100年とはついぞ知らなかった大ボケぶり。
しかし米マーベルトイズ社のレジェンダリー・コミック・ブック・ヒーローズでコナンがフィギュア化されたので、ここに来てコナン熱が再燃。
これを機会に米ダーク・ホース社で2003年から開始されたコナン・シリーズのTPB(単行本)を購入してみた。
アメコミの場合、1話ごとの冊子(リーフ)は書店で扱っていないが、単行本形式(TPB)になると扱ってくれるので比較的手に入れやすいし、流通も安定しているので買い逃す心配もないようだ。

さて、第1巻目のTPBは、ハワード原作の同名短編からタイトルが採られてる。
邦訳版の小説では「氷神の娘」と題されていた作品で、敵の待ち伏せを受けて、ただ一人生き残ったコナンの前に、人里離れた雪原には場違いと思えるような裸の美女が現れ、彼を誘(いざな)う。導かれるままコナンは氷神が住まうと言われる山に向かって狂ったように女を追い駆けるが、そこには気まぐれで残酷な神々の罠が待ち受けていた…。

コミック版のタイトルではその後に“…と、その他の物話”と続くので、短編集かと思ったら、全体としてひとつのオリジナルストーリーで、その中でエピソードのひとつとして、ハワードの原作が挿入されている、といった感じ。逆に、ハワードの原作にインスパイアされて全体のストーリーができあがっている、ともとれる。
コミック版の舞台は小説と同じ、コナンの生まれたキンメリアの北に位置するアスガルド。
15歳(!)のコナンが、西方人であった祖父から繰り返し聞かされた、夢の楽園、伝説の国ハイパーボリアをひと目見んと、ひとり旅を続ける途中で、偶然、略奪を受けている村の近くを通りかかり、ひとりの女性を助けることになる。



コナンは逃亡する略奪者と入れ違いで帰還した村のリーダー、ニオルドに請われるまま、ハイパーボリア探索の手助けを交換条件に、略奪者追跡に随行する。
コナンの優れた追跡能力により、一行はついに略奪者達を追い詰めるが、略奪者のリーダーは自分の命と引き換えに仲間達を助けるように懇願する。そこに突然謎の伏兵が現れ、コナン達に襲い掛かる。
そして、仲間の裏切りにより捕らえられたコナン達が連れて行かれた場所こそ、伝説のハイパーボリアだった。しかし、そこは祖父の話とは全く異なる悪夢のような国であり、楽園伝説はコナンのような旅人をおびき寄せるために流された巧妙な罠であったと知る事になる。

このストーリーの中で、略奪者追跡の途中、ニオルド一行とはぐれたコナンが出くわすのが、「氷神の娘」事件というわけである。
時代設定など原作とは異なるが、全ページ美しいフルカラーで、小説とはまた違ったコナンの活躍が楽しめる作品だ。

現行シリーズは50回で一応の完結を見るようで、現在本編は4巻までTPBが刊行されており、分量から推測すると、あと2巻ほど出るようだ。また、来年からはスタッフを替えて新シリーズが始まるらしい。
他にも、同社からミニシリーズ(外伝?)として違うスタッフによる作品のTPBも刊行されているので、機会があれば(つまり購入したら)紹介したいと考えている。

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