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或いはヨメさんとの不毛な戦いの記録
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Hollow Earth & Other Stories: Hollow Earth and Other Stories

B.P.R.D.は、その名のとおり、ヘルボーイが抜けた後の超常現象捜査局の活躍を描くシリーズで、ヘルボーイの外伝的な位置づけにある。特に本作はヘルボーイが去った直後から描かれているため、残された他のメンバー達の後日譚的な意味合いも含まれている点で非常に興味深い。

「HOLLOW EARTH(大地の空洞)」
表題作でもあるこの物語は、事件の2年前にリズことエリザベス・シャーマンが自らのパイロキネシス(念動発火能力)をコントロールする術を見つけるべく、ウラル山脈の奥地にあるアガシャ寺院を訪れるところから始まる。
そして2年後の現在、ヘルボーイの居なくなったB.P.R.D.から、エイブ・サピエンもまた去ろうとしていた。
ある晩、エイブが自室で荷造りをしていると、突然サイコメトリー(精神感応能力)が発動し、リズが窮地に陥っていることを知る。
エイブはホムンクルスのロジャーや新たに加わったエクトプラズムマンのヨハンと共にリズの救出に向かう。しかし、そこには夥しい数の修道士の遺体とともに、魂の抜け殻となったリズが横たわっているのだった。

マイク・ミニョーラのファンならば、ミニョーラ以外のヘルボーイなんて想像できないし、読みたいとも思わないだろう。
しかし、本作は、アーチスト達がミニョーラの画風を真似ているため、比較的、違和感なく読み進むことができる。
まぁ、もともとミニョーラの画風もコロコロ変わる事で有名なのだが…。
殊に女性キャラクターについては、ミニョーラよりも女らしく描かれているくらいだ。
ストーリーも毎度ヘルボーイがナチの残党をタコなぐりにするというお決まりのミニョーラ節に比べ、複数のライターが加わっているためか、よりキャラクターの心理描写の掘り下げが深くなっている点に好感が持てる。
ミニョーラの醸す能天気な雰囲気と異なり、B.P.R.D.のシンボルでもある異能キャラクター達の悲哀が漂っている点で、映画にも強い影響を与えたことが伺える。

今回新たにB.P.R.D.に加わったヨハン・クラウスは生前は著名な霊媒師だったが、霊媒実践中に謎の事故に巻き込まれて生身の身体を失い、B.P.R.D.の科学者が作った金魚鉢を被ったジャンプスーツのような特殊な服によって実体を保っている。
指先からエクトプラズム体を放射して霊魂と会話したり、残留思念を読み取ることができる能力を持つ。
彼の質問を通して語られるヘルボーイは、エイブ達にとって友達以上の重要な存在であったことがわかる。

「THE KILLER IN MY SKULL(頭蓋の中の殺人鬼)」
「妖蛆の秘密」に登場した、クライム・ファイター“ロブスター・ジョンソン”の生前の活躍を描く短篇。
1938年のニューヨーク。科学者の連続殺人事件の真相を探るロブスター・ジョンソンの前に現れた驚愕の真実とは。
この作品を読めば「妖蛆の秘密」でロブスター・ジョンソンが描かれた不可解なひとコマの意味がわかるのでロブスター・ジョンソンのファンなら必見だろう。

「ABE vs SCIENCE(エイブ対サイエンス)」
エイブがロジャーを復活させるエピソードを描いた短編。

「DRUMS OF DEAD(死の太鼓)」
太平洋上を航行する船舶で起きる事件をエイブが解決する短編。
ミニョーラとは全く異なる作風のアーチストが描いているため、個人的には正直ちょっと受け付けにくい作品だった。

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