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或いはヨメさんとの不毛な戦いの記録
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ライダー・ウィンダム著『スター・ウォーズ ルーク・スカイウォーカー伝』。
別の本を探している最中に偶然書店で見かけ、手に取ったついでに購入。

ルーカス・ブックと銘打たれたこのシリーズは、いわゆるヤングアダルト・ノベルズ。
中身は小説というよりもむしろエピソード集に近い作り。
中学生位を対象に書かれているため、文書は平易で深みに欠け、一本の小説を期待して読むとがっかりしてしまうかも知れない。

物語はエンドアの戦いを終えた後、ジェダイとなったルークのモノローグから始まる。
タトゥイーンでの少年時代のルークの回想は非常に興味深く、ビッグス・ダークライターやその他の仲間達との関係、折に触れて語られるスカイホッパーやワンプ・ラットなど、SW映画のファンにとっては,馴染み深いものの、その実、単語としてしか知らなかったような事柄について、より一層理解を深めることができる。

また、物語後半部で、ルークが再び父アナキン・スカイウォーカーの痕跡を辿ってタトゥイーンのモス・エスパを訪ねる部分のくだりは、読んでいて非常に楽しい。
結局のところ核心には至らないのだが、旧三部作と新三部作の登場人物が会するというだけで、ファンならついニヤリと口元が緩んでしまうだろう。

しかし、それ以外の部分については、多くのページが割かれているわりには、映画本編とはあまり関係のない外伝的な絡みが多く、馴染みがないためか読んでいても、全く別の話のようで、今ひとつ面白みに欠けるのが残念である。

それにしても、映画EPⅤの序盤で、反乱軍の隠れ家となっていた氷の惑星ホスを偶然見つけたのが、ルークだったとはついぞ知らなかった。
そのエピソードに纏わる話は、どこか取って付けたような感じではあるが、トリビア的な新たな発見があると、やはり何となく嬉しくなってしまうのはファンの性(さが)だろう…SAGAだけに。


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久しぶりに本のレビューでも。
〇学生の頃から読んでいる、夢枕獏の『幻獣少年キマイラ』シリーズ。
朝日ソノラマが解散してしまった時にはどうなるかと思ったが、その後朝日新聞社から引き続き出版されることになって一安心。

ん?朝日ソノラマの最期の頃にはハードカバーで出版される運びとなって、著者も「今後はハードカバーの方で物語が先行するよ」みたいなこといってなかったっけ?

いずれにせよ、仕切り直しの形でソフトカバーで再販されたことになり、今回は8年ぶりで真の意味での新刊となる。

ここしばらく、物語当初より敵役だった謎の人物、久鬼玄造の過去話であったが、本巻もその続きが語られ、一応の決着をみる。
ここで過去話は一旦終わり、物語は現代に転じる。
九鬼玄造が“雪蓮一族”に出会うくだりはサラっと流されているため、いずれ別に語られる機会が設けられることは必至だろう。

転じた先は長野県南アルプス。キマイラと化した九鬼麗一が牧場の牛を襲っているという噂を聞いて、(キャトルミューティレーション?!)九鬼玄造、宇奈月典膳、菊地良二、九十九三蔵らが救助(?)に向かう。
しかし、そこでは既に喧嘩に負けて流れ流されて原点回帰を試みる伯爵病の黒づくめ、竜王院弘と、私脱いだらスゴイのよの(違う意味で)の狂仏が九鬼キマイラと遭遇を果たしているのだった。

…ちょっと違うかもしれない。

少し気になったのが、巻頭の登場人物紹介のところで、竜王院弘が“恐怖心で顔が異様に老けてしまう伯爵病の持ち主だった”と記述してあるのだが、そもそも「伯爵病」って年取っても顔が老けない病気だけど、恐怖心なんかで大きく感情が乱れると年相応の顔に戻ってしまうんじゃなかったっけ?

いずれにせよ、やっと物語は現代に戻り、同時に新刊にこぎつけた感じ?







ついでに紹介したい、コチラはコミック版闇狩り師キマイラ天龍変。

九十九乱蔵はキマイラ本編に登場している九十九三蔵の兄で、職業は“闇狩り師”。
“闇狩り師シリーズ”はいわゆる伝奇物の走りとなった作品で、陰陽師、マントラ、密教、犬神、呪法、外法など、今では日常生活で当たり前に使われるようになった(なってねェよ)単語を普及させた功績があるであろう作品。
キマイラ本編にはチラチラと名前だけが登場していたが、今回はキマイラ本編を遡る事十数年前に台湾に渡った九十九乱蔵が、巫炎と戦い、これを封じ込めるまでのいきさつを描いている、いわゆるクロスオーバーもの。
夢枕獏をして“台湾編で一本の物語を描くという発想はなかった”逸話を見事上下巻にまでしてしまったのはやはりコミックのなせる技か。

表紙を見たときは正直、ちょっと暑苦しそうでイヤだったが、中身は全然原作好きの許容範囲。つか、十分面白い。コミックならではのはっちゃけた部分もあるが、これはこれで良いのではないかと。
九十九乱蔵が重厚感に欠け、落ち着きがない気もするが、若気の至りということで。闇狩り師は何度かコミック化されているが、今まで見た中では一番のお気に入り。

 

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ライダー・ウィンダム著、富永晶子訳、エフエックス出版の『スター・ウォーズ/オビ=ワン・ケノービの伝説』。
7月に出版されていたのだが、なぜか見落とし。
探しまくっても近所の書店さんにはなかったので、アマゾンで購入。

この本は以前出版された『ダース・ヴェイダー 光と影』の対となるマルチアングル・ノベルで、サガ6部作の主要な出来事をオビ=ワンの視点から描いている。
実際には、EPⅡとⅢの間、ルークがタトゥーインのジャンドランド、オビ=ワンの旧宅でライトセーバー制作の手引書を紐解くことから始まる。

オビ=ワンの修行時代から始まり、デクスター・ジェットスターとの出会いや、クローン大戦の後、タトゥーインでルークを陰ながら見守っていた頃の出来事、そしてヴェイダー/アナキンとの再会、死闘、和解までを描いている。

映画に登場していなかったオビ=ワンが、どのように行動し、何を考えていたのかを知るうえで非常に役に立つ。
最低限の記述で、矛盾が生じないようにサガの設定を補足しているため、小説を読み進めていくだけで端的に情報を得ることができるのはありがたい。また、ヤングアダルトを対象にしているだけに、文章も平易で難解な言い回しがないため、あっと言う間に読み終えてしまった。

残念といえば、表紙が写真のコラージュになっている点で、巻末の解説でも述べられているが、ここはひとつSW画家である長野剛氏に是非ともお願いしてほしかったというのは贅沢か。


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夢枕獏著、黄石公の犬。

実に21年ぶりの"闇狩り師"シリーズ新刊。

何よりもダイレクトに経年を感じさせるオビの文句に胸をエグられた(笑)
最後に新刊を読んでから生まれた子供が成人式を迎え、さらに一年が経過している事になる。我ながら歳をとるワケだ。

さて、21年間経ったとは言え、当然内容は相変わらず。
"祟られ屋"こと九十九乱蔵が憑き物堕しをする、現代版"陰陽師"。
"陰陽師"と違うのは、主人公が身長2m、体重100キロを越える全身力瘤漢である点。
魑魅魍魎など、実体を持たない相手に対しては仙道の技で、実体を持つ相手には力瘤…じゃなかった中国拳法で戦うが、あんたそんなにデカけりゃ技なんていらんでしょ、みたいな。

個人的に、こうした「人間vs.未知の生物」的な図式はツボなので、伝奇小説の類は幅広く目を通しているが、夢枕獏の作品は欠かさず読んでいる。
21年ぶりの新刊ということもあり、今回の作品では初めて"携帯電話"が登場。しかし、前作までのエピソードとの整合性を考えると21年前の時代設定で押し通した方が良かったのでは?
などと老婆心が働いてしまうあたり歳をとった証拠なのだろうか。




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Conan 2: The God in the Bowl And Other Stories (Conan (Graphic Novels))

米ダーク・ホース社で2003年から開始された新生コナン・シリーズのTPB(単行本)第2巻。
表題作は、原作者ハワードの同名短編小説から。小説版の邦訳は「石棺の中の神」。
原作は、推理小説仕立てになっており、舞台はネメディア国のニューマリアの都。密室であるはずのカリアン・パブリコ寺院で起きた殺人事件に巻き込まれたコナンの活躍を描く。物語の鍵となるスティギア国の古代墳墓から出土した石棺に刻まれた文様の解釈を巡り、物語は思わぬ展開を見せる。果たして真犯人は何者なのか…。

コミックは前巻同様、ストーリーの中の1エピソードとしてハワードの原作が用いられており、1巻で完結する“水増し手法”となっている。
今回はコミックのオリジナルキャラクターとして、女老呪術師ボーン・ウーマンとその奴隷である女暗殺者ジャニッサが登場し、コナンを待ち受ける宿命について含みを持たせている。ジャニッサの生い立ちについてもかなりページが割かれていることから、この二人は恐らく今後のストーリーにも登場し、重要な役割を果たすのではないかと思われる。

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