16.07.23 SAFARI CERBERUS

どの方向に進んでいるかと訊かれれば、やはりこの方向。

そんなワケで本日は、米サファリ社のケルベロスをご紹介。

米サファリ社は、仏パポ社と並んで、知る人ぞ知る、動物フィギュアの大手。
日本では有名な家電量販店である、あのヨドバシカメラなどでも扱っているので、見たこともある方もいるのでは？



そのサファリ社では、ごくひっそりと（？）伝説上の生物までフィギュア化している。
そのうちのひとつがこのケルベロスである。



ケルベロスは、ギリシア神話に登場する犬型の怪物で、ハーデスが支配する冥界の番犬。
その名は「底無し穴の霊」を意味する。ラテン語ではケルベルスと言い、英語読みはサーベラス。

やはりギリシア神話に登場するテューポーンとエキドナの息子で、オルトロス、ヒュドラ、キメラ、スフィンクス、ネメア獅子、ラドン、プロメテウスの肝臓を喰らう不死の鷲、パイア、金の羊毛を守るドラゴンといった怪物とは兄弟にあたる。



前述のとおり、ケルベロスは冥府の入り口を守護する番犬であり、ヘーシオドスは『神統記』の中で、50の首を持ち、青銅の声で吠える恐るべき猛犬として描いているが、普通は「三つの頭を持つ犬」というのが定番。文献によって多少の違いはあるが、主に3つ首で、竜の尾と蛇のたてがみを持つ巨大な犬や獅子の姿で描かれることが多い。



またハーデスに対しては非常に忠実で、死者の魂が冥界にやって来た場合はそのまま通すが、逆に冥界から逃げ出そうとすると捕らえて貪り食うと述べている。



英雄ヘラクレスがケルベロスを捕えて地上に連れ出した際、太陽の光に驚いて口から泡を吹いて気を失ってしまい、その時飛び散った唾液からトリカブト（毒草）が生えたといわれている。



冥界の番犬としての役割を果たすために3つの頭は交代で眠るが、美しい音楽を聴くと全ての頭が眠ってしまう。
オルペウスが死んだ恋人エウリュディケーを追って冥界まで行く話ではオルペウスの竪琴によって眠らされている。

また、甘いものが好きで、蜂蜜と芥子（小麦とも）の粉を練って焼いた菓子を与えれば、食べている間に目の前を通過することが出来るとも言われている。



さて、フィギュアに関しては、造型はそれなり、ペイントもそこそこで、ただし無可動。



言うまでもなく、レイ・ハリー・ハウゼンの映画よろしく、ギリシアの戦士と並べたくて購入。



大きさ的にもちょうどよく、値段も手頃なので、他のギリシア神話に登場するフィギュアも集めてみたくなる今日この頃。