21.01.21 HIYA TOYS EXQUISITE MINI / ALIEN : BIG CHAP

久しぶりの更新となります本日は、上海ハイヤトイズ、エクスクゥジット・ミニからエイリアン（ビッグチャップ）をご紹介。

以前拙ブログでも紹介したように、ビデオ・ゲーム「エイリアン・コロニアルマリーン」のフィギュアを手掛けていたハイヤトイズが遂に映画シリーズに進出。
これまでに販売、または公式にアナウンスされただけで、映画に登場するほぼ全てのゼノモーフがラインナップされている。



ビッグチャップは記念すべき映画第１作目に登場したエイリアン。
Big Chapとは『大きな額』を意味し、映画の撮影クルーの間で呼ばれていた愛称が定着したものとか。その独特で特徴的なフォルムは後続映画でのエイリアンのイメージをほぼ定着させている。



スーツの原型はエイリアンをデザインしたスイスの画家、H・R・ギーガー自ら製作。
当初、ギーガーのアイデアでは体表を透明な皮膚で覆う考えでいたが、当時は撮影に耐え得る十分な強度の素材が無かったため断念。また、首廻りの管状の器官には日本製の灯油ポンプが使用され、よく見るとJISマークが確認できるらしい。
なるほど、エイリアンってJIS企画だったんですね（違



この映画が公開されるまで一般的にエイリアンという単語は主に「異邦人」（外国人）の意味で使用されていたが、映画公開に前後して「異星人」（異星生物）を指す表現としても使われるようになった。その煽りをくらってエイリアンという単語の持つイメージが悪化。空港の入国審査の表示もエイリアンからフォーリナーに変更を余儀なくされたとか。



一般的には「エイリアン」で通っているが、劇中でこの生物に対しては「ゼノモーフ」という名称が使われている。
ゼノモーフはジェームズ・キャメロン監督が『エイリアン2』で初めて使用したもので、本来は地質学で使われている用語のひとつ。なんでも、結晶が成長する際に自由空間が無いまま成長した形（花崗岩中の石英、大理石中の方解石など）を示すとかなんとか。なるほど。よくわからん。
ちなみにキャメロン監督は意味を知らずに使っていたらしい。



さて、フィギュアに関しては、まずまずのデキ。
決してデキは悪くはないのだが、先行して発売されている同社の他の製品と比較して、あまり新鮮味が感じられないのは仕方ないところか。
いや、後述の様に細部は色々異なるんですけどね。



プロポーション及び造形は良好。
半透明のフードから眼眼窩か透けて見えるのは数あるエイリアンの中でもこのビッグチャップのみ。画像は暗くてわかり難いかも知れないが、細部までしっかりとモールドが施されている。



カラーリング及びペイントも問題なし。
頭部はフードの中までちゃんと塗り分けられている。
全体的には色数は多い方ではないが、雰囲気はバッチリで、牙や爪などはメタリック・シルバーでペイントされているためアクセントになっている。



可動に関しては、頭部（ボールジョイント）、両肩（ヒンジ）、両肘（ヒンジ）、両手首（ボールジョイント）、胴（ボールジョイント）、両股関節（ヒンジ）、両膝（ダブルジョイント）、両足首、両前足、尻尾（ペンタブル）とかなり豊富。
しかし、肩関節がかなり固く、かつ、肘先に細い突起があるため、腕を動かすたびに折れてしまいそうで怖い。
足首と前足部にはロールが仕込まれており、接地性は向上しているはずなのだが、両股関節を固定するバーが天秤のように動くため、いまひとつ立たせ辛くなってしまっている。
特筆すべき点としては、



下顎が開閉し、



なんとインナーマウスも実装されているところ。
１／１８スケールでこの再現度の高さは驚きを禁じえない。



アクセサリーとして微妙に形状の異なる替えの手首と、グレーチング状のフィギュアベース及びベースを固定するパーツが付属。この辺りは結構あっさり。



それまでのB級SFホラーとは一線を画したリアルな設定と独特の世界観で世界中を恐怖のドン底に叩き落したエイリアン。
映画公開が1979年であるにも関わらず未だに根強い人気を誇る理由は、やはりギーガーによる、まるで悪夢から生み出されたようなデザインに負うところも大きいのではないかと思う。

ところで、けいた・オブ・ザ・ナイトメアはいつ更新するんですかね？