或いはヨメさんとの不毛な戦いの記録
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ジョージ・ルーカス原作、テリー・ブルックス著、ソニー・マガジンズ、1999年刊。
映画EPⅠ“ファントム・メナス”の文庫版ノベライズ。
ハード・カヴァーも刊行されているが現在は絶版。
タイトルの『ファントム・メナス』とは“見えざる脅威”とか“幽霊の脅威”という意味で、影で糸を引くシスを見えない敵、過去の亡霊として暗喩している。
正直言ってつい先頃まで、映画の方はあまり好きではなかった。
理由はいろいろとあるが、ひとつにはディズニーを彷彿させる子供に媚びたような冒険活劇があまりにも鼻につき、SWの復活という鳴り物入りの映画にしては、明らかに旧3部作ファンの期待に大きく反した作品であるかのように思えたからである。
しかし、偶然手にしたこの小説版を読む事で、遅まきながらその考えは大きく変化した。
映画では十分表現できなかった登場人物の心のうちを掘り下げることによって、鑑賞時にはそれとなく見過ごしていた劇中のセリフや表情の意味が俄然深い意味合いを持つようになったのである。
映画では全体のバランスや上映時間の都合によりカットされたシーン、変更されたセリフが数多く描かれており、その中にはやはり小説でしか表現しえないものも見受けられる。
どのように映像技術が発展してもやはりメディアの枠を超えられない、表現の限界は存在するということなのだろう。
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