或いはヨメさんとの不毛な戦いの記録
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実は時代小説も割と良く読む。
この作品は前作『妖かし斬り 四十郎化け物始末』の続編であり、故あって始終カラスにまとわりつかれる浪人・月村四十郎、通称"からす四十郎"が主人公である。
妖怪退治というのはジャンルを問わず最も好きなコンセプトであるが、この作品の場合は、一見妖怪の仕業とされる事件の裏に実は人間がいたというパターン。
主人公・からす四十郎は、病気の妻と嫁ぎ先で問題を起こす娘、長崎で遊学中の放蕩息子を抱え、本人も浪人中。友人から用心棒の仕事を斡旋してもらい糊口を凌いでいたが、ある事件がきっけで化け物を退治するという評判が立ち、それ以来何かにつけ化け物がらみの仕事が増えている。本人は到って臆病な小市民なのだが、報酬の高い仕事だけになかなか断れない。そうこうしている内に、いつの間にか、妖怪とあだ名される南町奉行・鳥居耀蔵の陰謀に巻き込まれてしまう。
文体は今風でやや趣に欠けるが、その分読みやすく、物語も連続した短編形式なので気軽に読むことができる。何よりも主人公・からす四十郎のカッコいいのか悪いのか良くわからないところが笑える。
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