16.08.16 BOSS FIGHT STUDIO VITRUVIAN H.A.C.K.S. / GREEK MYTHOLOGY SERIES1 WAVE3 : MYRMADON WARRIOR

援軍、見参！!

そんなワケで本日は、米ボスファイトスタジオ社のVITRUVIAN H.A.C.K.S. 、ギリシャ神話シリーズ１、ウェイブ３からミュルミドン兵をご紹介。



ミュルミドン人は、ミュルミドーンとも言い、複数形はミュルミドネス。
ギリシア神話に登場する英雄アキレウスがトロイア戦争に参加する際に率いていたとされる伝説上の民族である。



神話に伝わるところによれば、河神アーソーポスとメトーペーの娘アイギーナが神々の王ゼウスに見初められ、当時オイノーネーと呼ばれていた無人島へと連れ去られてしまった。
父アーソーポスは拐かされた愛娘を探してコリントスを訪れ、シーシュポスからアイギーナの居場所を聞き出し追いかけたものの、ゼウスは雷を投げつけてアーソーポスを追い払ってしまう。（正に鬼畜の所業）



アイギーナはオイノーネー島でゼウスの子であるアイアコスを生み、アイアコスは母の名にちなんでオイノーネー島をアイギーナ島と呼ぶようになった。



前述の通り、アイギーナ島は無人島であったが、ゼウスはアイアコスがひとりぼっちでいるのを哀れに思い、(誰のせいだと思ってるんだ？)、島にいた蟻を人間の姿に変えたのがミュルミドン人の起源であるとされる。

これがもしセミだったら冬には全滅していたことだろう。



やがてアイアコスにペーレウスとテラモーンというふたりの子供が生まれたが、彼らはその美しさ故に父に溺愛されていた異母兄弟のポーコスを円盤投げ競技の最中に事故に見せかけて殺してしまったため島から追放され、ペーレウスはプティーアへ、テラモーンはサラミース島へと逃れた。

ペーレウスが島から追放された際、幾人かのミュルミドンも随行しており、後年、その子アキレウスと共にトロイア戦争に参加することになる。



アキレウスはミュルミドン人を率いて50隻の船と共にトロイア戦争に参加し、たった一人で形勢を逆転させ、敵の名将を尽く討ち取るなど無双の力を誇ったが、勝利する直前に弱点である踵を射られ命を落としている。



これはアキレウスが生まれた時、母テティスは息子を不死身の体にするために冥府を流れる川ステュクスの水に浸したが、その時テティスの手がアキレウスの踵を掴んでいたため、そこだけは水に浸からなかったせいだとされている。

この伝説にちなんで、踵からふくらはぎにかけての腱を“アキレ（ウ）ス腱“というのは有名な話。



また、ミュルミドン人の起源については異説もある。
アイギーナ島の王となったアイアコスが、ヘラの嫉妬により疫病で島の住民を全滅させられる憂き目にあった時、島の再興を願う彼の祈りにゼウスが雷鳴で応え、アイアコスが木々を覆う蟻の数ほど住民が欲しいと願ったところ、その晩、木から蟻が落ちて人間の姿になる夢を見た。



翌朝目が覚めると一夜のうちに住民が増えていたことから、アイアコスは自らの民をギリシア語でミュルメクスと呼ばれる「蟻」にちなんでミュルミドンと呼ぶようになったと言う。



さて、フィギュアに関しては、毎度お馴染み同社の汎用素体。
ただし、なぜか真っ黒に日焼けしたかのような褐色の肌となっている。



アクセサリーとして、ヘルメットと剣、鞘、短剣、盾、可動方向の異なる替えの手首、メーカーのロゴ入りのスタンドが付属。今回のセットには槍は含まれていない。



盾の紋章はアリではなくサソリ。胴鎧はどうやら革製らしい。



前回のアテネ兵同様、背中の左側に剣を挿すホールがある。



思いつきでアテネ兵の黒い兜を流用してみたのだが、特に違和感はないようだ。
ただでさえ黒くて悪そうな外観が、更に悪さ倍マシ。



レオニダスと比較するとこんな。



ところで、ブラピ主演の映画「トロイ」でも、ミュルミドンは黒い装備で登場しているが、やはりアレは蟻をイメージしているのだろうか。

2016.08.19追記：当ブログに時々コメントしてくださるヤッシさんから提供していただいた情報によると、このシリーズのウェブ６で“アキレウス”がリリースされる予定とのこと。

ウェブ５が四半後期なので、ウェブ６は来年上旬あたりだろうか。今から楽しみにしている。