16.08.10 SAFARI / MYTHICAL REALMS : HYDRA

そんなワケで、本日は、米サファリ社のマイシカル・レアルムス　シリーズからヒドラをご紹介。

ヒドラは、ヒュドラ、ヒュドラー、ハイドラとも呼ばれ、ギリシア神話に登場する怪物である。古代ギリシア語で水蛇を意味する。

通常はヘラクレスに退治された個体を指し、テューポーンとエキドナの子で、女神ヘラがヘラクレスと戦わせるために育てたとされる。



巨大な胴体と５～１００の首を持ち、一本の首を切り落としても、すぐにそこから新しい２本の首が生えてくる。絵画などでは前足と後ろ足、翼を持った姿で表される事もある。

足があったら蛇じゃないような気もするが。



ちなみにトレミーの４８星座のうちのひとつである“うみへび座”とはヒドラのことである。

だからウミヘビじゃなくてミズヘビだってば。

ギリシア神話によるとヒドラは９つの頭を持つ危険な怪物であったが、有名な１２の功業のうちの１つとしてヘラクレスに退治されている。

しかし後述のとおり、このヒドラ退治には甥のイオラーオスの手を借りたため本来の１０の功業の内には入らなかった。



ヒドラはアルゴス近くのレルネーの沼地に棲み、周囲はこの怪物の吐く毒気で誰も近寄れなかったが、ヘラクレスは口と鼻を布で覆って近づき、まず火矢を打ち込んで誘き出すことにした。



しかし、ヘラクレスがいくらヒドラの首を切り落としても、次から次へとまた生えてきて、しかも９つある首のうち、真ん中のひとつは不死であった。

そこでヘラクレスは一計を案じ、首の切り口を甥のイオラーオスに松明の火を使って次々と焼かせるとそこからは新たな首は生えてこなくなった。そして真ん中の不死身の首は巨大な岩の下敷きにしてこれを倒すことに成功する。



また、一説によると、ヒドラにはカルキノスという異父兄弟の化けガニがおり、戦いの最中にヘラクレスの足を切ろうとしたが、ヘラクレスは全く気付かずにこれを踏み潰してしまったという。この蟹は“かに座”になったとされる。



ヒドラの血は猛毒であり、ヘラクレスは自分の矢じりをヒドラの血に浸してその後の戦いに用いるようになった
この猛毒の矢を誤って受けたケンタウロス族の賢者ケイローンは毒の苦痛に耐えきれず不死を返上したと言われるほどで、ヘラクレス自身も最後はこの毒によって命を落としている。



さて、フィギュアに関しては、頭部は伝説の中でも最も少ないとされる５つの説を踏襲している。

他のメーカーにもそれらしきフィギュアもあるにはあるのだが、どちらかというと多頭竜に近いのに対し、サファリ社版のヒドラは鰭とかついていて水蛇っぽいのでこちらを購入。

カラーリングは紫を基調としており、ギンギラギンの色調が安っぽくて個人的にはあまり好きではないが、恐らくウナギとかウツボのヌラヌラ感をイメージしてのことだろう。



ちなみにレイ・ハリーハウゼンの「アルゴ号探検隊の大冒険」にもヒドラが登場しているが、金皮毛羊を守っているのは本来ヒドラではなく、ドラゴンである。



３.７５インチのフィギュアと並べるとこれくらい。



だいたいイメージ通りの大きさとなっている。

多分、今夜あたり、けいたさんがデモンズ・クロニクルのヒドラをぶつけてくるのではないかと予想する今日この頃。もしくはウケを狙ってマーベルのハイドラ兵士とか？