18.08.31 STAR WARS BASIC FIGURE : INTERNET EXCLUSIVE / B'OMARR MONK

「ほーれほれほれ」

「ピギャー！」

そんなワケで本日は、米ハズブロ社、ＳＷＢＦ、インターネット限定販売、ボマー・モンクをご紹介。

タイトルこそ“ボマー・モンク”と掲げてはいるものの、実のところ、このフィギュアはアラキッド工業社のＢＴ－１６ペリミター・ドロイドである。
では、なぜボマー・モンクと呼ばれるのかというと、実はそこに深い理由がある。



ボマー・オーダー（またはボマー修道会）は、ヤヴィンの戦いの700年前ごろにタトゥイーンに入植した謎の宗教組織で、ジャバの宮殿として知られる建造物は、そもそもボマーによって建てられたものである。

ボマーの教義では自らをあらゆる肉体的感覚から切り離すことで精神を昇華させ、それによって宇宙に対する考察と啓発への到達が可能になると固く信じられており、悟りを開いた修道僧は、特殊な手法で頭から取り出した脳を、培養液に満たされた容器に保管した。
そのような状態になった修道僧の脳に対して周囲は絶大な尊敬の念を払い、脳は肉体を持つ下位の修道僧達によって世話をされていた。
脳だけになった修道僧が思考や瞑想以外に何かを行うこと滅多にないことだったが、稀に修道院の周辺を動き回る必要が生じた時は、特別な改造を施したＢＴ－１６ペリミター・ドロイドを使用した。

この高度なセンサー・パッケージを搭載したクモ型の警備ドロイドは、旧共和国時代から帝国時代にかけて銀河系のいたるところで使用されていたが、狂信的なボマーの修道僧たちはこのドロイドを本来の用途ではなく、外部に取り出した自分たちの脳を運ぶという、なんともおぞましい目的のために使用していたのである。

このドロイドが、別名ブレーン・ウォーカー（徘徊する脳）と呼ばれる所以でもある。



当初こそ数隻の貨物船の主脚部から作られただけのシンプルな建造物に過ぎなかったボマーの修道院だが、凶暴なサンド・ピープルによる襲撃を受けてから後、安全に修行するために巨大な円形の宮殿が作り上げられた。

その後、数百年の間に様々な犯罪者や盗賊、傭兵らがが住み着くようになったが、ボマーたちは常にここに留まり続け、宮殿の最深部の暗闇の中をひっそりと徘徊していた。

占拠されるたびにこの建造物には監視タワー、下水システム、地下トンネルなどが次々に追加され、最終的にジャバ・ザ・ハットの所有物となった際に、彼のお抱え建築家によって調整が加えられ遂には娯楽用の宮殿と化したのである。



さて、フィギュアに関しては評価に困るところ。

プロポーション及び造形は特異だが良好。
カラーリング及びペイントもほぼ成型色なので問題なし。ただし、映画では脳の入った容器の液体は赤だったような？
可動部に関しては六本ある脚の付け根とそれぞれの脚、そして胴体下部にあるグリップ・クロウとなっている。



ジャバ・ザ・ハットがボマーの修道院を自身の宮殿へと転用し、教団の修道僧たちを最下層の地下回廊へと追いやった頃から、修道僧たちは以前より熱心に自らのオーダーへ他者を勧誘するようになった。
そればかりか、ジャバがカークーンの大穴で死亡すると、彼らは嫌がる者たちにまで無理やり脳の除去手術を行うようになったのである。



ジャバの執事であったビブ・フォチューナ(画像左から二番目)は主人の死後、本人にそのつもりが全く無かったにも関わらず、ボマーたちによって容赦なく脳を取り出されている。
フォチューナ（の脳）はその後数日にわたって絶叫し続けたが、ついにはあきらめてこの状況を受け入れた。

また、ジャバの会計士、テセック(画像左から四番目)もまたボマーにはまったく興味が無かったが、ジャバの死後、財宝を独り占めしようと舞い戻ったところを宮殿を奪回した修道僧たちによって取り囲まれ、そのまま強制的にオーダーの一員にされてしまっている。

バウンティ・ハンターのジュキール(画像左端)も最終的にオーダーに加わったジャバの取巻きのひとりだが、意外にも彼の場合は自分の意思による選択だった。
彼はジャバ暗殺のために宮殿に送り込まれたものの、ジャバの死によってその計画は頓挫し、それどころか逆に彼自身が賞金首となってしまったことからボマーに加わる決断をしたのだった。

脳を取り出して容器に詰めるという設定とボマー・モンクの外観が、なんとなくクトゥルフ神話に登場するミ=ゴを彷彿させる。